レラテックで100年先も住みたい地球を一緒につくりませんか (前編)


2021年11月にレラテックは創業1周年を迎えました。始まったばかりの会社ですが、多くの人の応援を追い風に着々と成長を続けています。レラテックのミッション「気象×ICTでエネルギーと社会の未来を設計する」を実現するには、技術だけでなく人の力が欠かせません。レラテックでは同じ志で一緒に働ける人を募集しています。

メンバーに風力業界やレラテックでの仕事について語ってもらいました。前編・後編に分けてお届けします。

今回座談会に参加したレラテックメンバー

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代表取締役/小長谷 瑞木(コナガヤ ミズキ)
rera-tech.co.jp/pages/mizukikonagaya

筑波大学大学院(気象学・気候学分野)を卒業後、11年間環境コンサルタントにて、主に再生可能エネルギーに関するコンサルティング業務に従事。2016年から神戸大学大学院博士課程に在籍し、洋上風況調査に関する研究を実施中。神戸大学発ベンチャー企業「レラテック㈱」にて代表取締役を務める。

 

風況解析・シミュレーションリーダー/見﨑 豪之(ミサキ タケシ)
rera-tech.co.jp/pages/misaki

神戸大学大学院(海事科学)にて、気象モデルによる洋上風況シミュレーションの高精度化に関する研究に取り組み、博士(工学)を取得。風況解析・シミュレーション業務を担当し、神戸大学の学術研究員を兼務。

 

風況観測リーダー/水戸 俊成(ミト トシナリ)
rera-tech.co.jp/pages/toshinarimito

東京都立大学(旧首都大学東京)の地理環境科学分野を専攻し、地理学(人文、植生、気候、地形地質、水文等)の知識をベースとして、それらの解析のための地理情報学(GIS等)や気象シミュレーション等を習得、修了。風力発電開発のためのライダーをはじめとした豊富な風況観測・解析業務を担い、ライダーに関した研究も複数実施している。

 

Office Staff/高松 弘美(タカマツ ヒロミ)

弘前大学理学部地球科学科を卒業後、建設コンサルタント会社、青年海外協力隊、国際協力機構への派遣、環境コンサルタント会社を経てレラテック株式会社に勤務。技術面のサポート、広報、総務を担当している。2児の母で、現在時短勤務中。

 

急成長する分野の最先端で、未来を切り拓いていく

―風力発電業界で働く魅力にはどんなものがありますか?

小長谷 気候変動やエネルギー問題を考えたときに、風力発電を含めた再生エネルギーは、これからの社会を形成していくために不可欠な技術だと思います。日本国内だけでなく、地球全体の未来に貢献できる産業のひとつではないでしょうか。レラテックは「100年先も住みたい地球(まち)をつくる」というビジョンを掲げていますが、このビジョンに共感してくれる方には、非常にやりがいのある業界だと思っています。

高松 私がレラテックで働きたいと思ったきっかけは、まさにそこです。地球環境を守りたいという想いがずっとあり、これまでもそういった仕事に携わってきました。レラテックでの業務を通して、地球環境を守る再生エネルギーに関わることにやりがいを感じています。

見﨑 風力発電業界は将来性のあるこれからの分野です。需要拡大は確実に見込めますし、技術もどんどん進化していきます。急成長する業界だからこその、面白さがあります。特に洋上風力というのは、まだまだ未知のことが多い挑戦的な分野です。

私が担当している解析・シミュレーション業務では、学術的な研究の実装を試みたり、自ら研究開発を行って論文で発表したりなど、研究と産業に橋をかける仕事がメインになります。ですので、研究と社会実装の両方をやりたい人には最適な環境です。自分たちの開発した手法が将来のスタンダードになっていく、そんなことも充分にあり得る分野ですね。

小長谷 現在スタンダードになっているさまざまな産業も、歴史を振り返ると、どこかの時点で研究と技術が上手く合致して急激に発展していく時期がありました。風力業界はまさに今がその発展期。だれかが通ったあとではなく、一番先頭で、道を切り拓きながら進まなくてはいけない。成長中の市場だからこそ、刺激的で貴重な経験が風力発電業界にはあり、私自身、 急流の川の中で舟の舵を取っているような感覚で働いています。

――レラテックが実施する「風況調査」。実際にはどのように行われているのですか。

小長谷 「風況調査」は風の状況を知るための調査です。風力発電を事業として成功させるには、風車を建設する場所の風の状況をよく知ることが重要です。図1のように、風は地形や気候に大きく左右されます。風況調査では事前に発電量を見積もったり、風車の設計を検討したりすることができます。


地形などの周辺環境に影響される風況

風況調査は、まず風車を建てる場所の風に観測用の機器を設置するところから始まります。その後は機器から送られてくるデータをモニタリングし、そのデータに基づいて、シミュレーションや解析を行います。

自然を相手取る「観測」業務

――観測業務の大変さ、やりがいについて教えてください。

水戸 観測業務は主に自然を相手にする仕事です。まずは風車を建てたい場所に、風況を観測する機器を設置します。さらに観測機器は設置して終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要です。

風は季節によって変わりますので、最低でも1年間は観測し続けます。これだけ長い期間の風を安定して測り続けるのは非常に難しい作業で、気象条件によってデータがうまくとれない場合もありますし、落雷や台風などで観測機器が破壊されることもあります。

観測データは365日モニタリングして、異常の有無をチェックしています。場所によっては監視カメラも設置して、映像の確認もします。トラブル時には、現地の協力会社に対応をお願いするか、私が現場に駆け付けます。洋上の場合は船に乗っていきますが、陸上風力発電が対象の時には、その観測場所はほとんど山の中です。

ガードレールのない山道を車で走ったりして、鹿や猿などの野生動物にもたくさん出会います。冬場のメンテナンス時には、かんじきを履いて雪の中で作業をすることもあります。

 

 陸上に設置された風況観測機器の事例

自然を相手にしているので大変なことも多いですが、地域の特性に合わせてどういった対策を打つかを考えていく面白さがあります。発電所の場所や相談の内容はさまざまで、状況に合わせた対応が必要になるので、毎回新鮮な気持ちで取り組めますね。

1年間の観測を終えて、最終的に関わった発電所ができあがると本当に達成感があります。特に洋上の場合は事業規模もかなり大きいので、そういう事業に初期のころから携わっていけるのは、この仕事の魅力のひとつですね。

(後編へ続く)